【農家が作る】甘〜い干し芋の作り方!さつまいもの収穫から乾燥まで

干し芋の作り方 さつまいも

毎年、予約注文が殺到する干し芋。

品種は紅はるか。甘みが凝縮する天日干しでの作り方になります。

干し芋にするサツマイモ(紅はるか)の畑

さつまいも(紅はるか)の畑

11月初旬のサツマイモ畑。
霜が降りる前に収穫していきます。

品種は紅はるか。

紅はるかは、しっとりとした食感と強い甘さが特徴。干し芋に最適なお芋です。

サツマイモのツルを草刈り機で刈るところからスタート

さつまいもの葉を刈っているところ

収穫のはじめは、サツマイモのツルを刈るところから。
草刈り機を使ってツルを刈っていきます。

なぜ、わざわざ草刈り機でツルを…?

草刈り機でツルを刈ると、ツルがスグしんなりして芋が掘りやすくなるから。

さらに刈ったツルは、放置しておくと自然に帰るので土壌にもやさしいのです。

ユンボを使って、サツマイモを掘り起こしていきます。

ユンボでさつまいもを掘り起こしているところ

ユンボを使って、サツマイモを傷つけないよう やさしく掘り起こしていきます。

こうすることで、サツマイモの収穫が多少ラクになるんですよ。

すべての芋を手作業で掘ったら、足腰がぶっ壊れますので…。

よいしょ!紅はるかを収穫

掘ったサツマイモ

ほらっ!

こんなに簡単に掘れた。
真っ赤な紅はるか!

とはいえ、この作業を続けると足腰にきます。

土のついたままコンテナへ

コンテナに入れたサツマイモ

収穫したサツマイモは、土のついたままコンテナへ保管します。

土のついたままにする理由は、洗ってしまうと痛みが早くなるからです。

1ヶ月以上、倉庫の中で寝かせます。

倉庫に保管したサツマイモ

コンテナに入れたサツマイモを、湿度・温度が安定する倉庫で1ヶ月以上寝かせます。

寝かせることによって、サツマイモのデンプンが糖に変わり、ねっとりとした甘いお芋になります。

サツマイモの土を洗い落としていきます。

高圧洗浄機でサツマイモについた土を落とす作業

一定期間倉庫で寝かせていたサツマイモを取り出し、いよいよ干し芋作りへ!

まずは高圧洗浄機を使って、サツマイモについた土を落としていきます。

水道水で洗ったサツマイモ

水道水を使って、落としきれなかった土をしっかり除去。
キレイになるまで丁寧に洗っていきます。

洗ってぴかぴかになったサツマイモ

キレイさっぱり!
ピカピカになった。

洗ったサツマイモを乾かします。

サツマイモを乾かしているところ

水道水でキレイに洗ったサツマイモをコンテナに入れて乾かします。

干し芋にするサツマイモの蒸し方

サツマイモを蒸すかまど

「かまど」を使ってサツマイモを、1時間15分〜1時間30くらい蒸していきます。

釜は鉄製、火は薪木を使います。

釜の中

釜の中にスノコをしき、スノコの下に水を入れます。

サツマイモを直接水に付けず、蒸気でじっくりゆっくり蒸していきます。

サツマイモを釜に入れたところ

釜の中に入れるサツマイモは、大きさをそろえることがポイント!

大きさをそろえると、蒸し具合にムラがでないからです。

かまどでサツマイモを蒸しているところ

火加減を見ながら1時間15分ほど蒸し、竹串がサツマイモの中にスゥ〜っと通れば蒸し作業は完了です。

蒸し方が足りないと、干し芋にしたときに白い筋ができてしまいます。

逆に蒸しすぎると、やわらかくなりすぎて干し芋の形が崩れてしまいます。

ここは経験がモノを言う作業です。

蒸かしたサツマイモ

じっく〜り、ゆっく〜り、蒸かしたサツマイモがこちら!

この瞬間がたまらない!
アツアツ!のホクホク!

釜から取り出したサツマイモ

釜から取り出した蒸かしたてのサツマイモです。
ぶっちゃけ、このまま食べてもウマい!

ヤキイモより、しっとりしていて柔らかい。そして甘みがあります。

蒸かしたサツマイモの両端を切り落とします。

サツマイモの両端を切り落とす作業

蒸かしたサツマイモの両端を切り落としていきます。

両端は硬さがあり、皮をむく作業も大変になるのでバッサリ切り落とします。

両端を切り落としたサツマイモ

両端を切り落としたサツマイモ。
これから、皮をむいていきます。

干し芋にするサツマイモの皮のむき方

サツマイモの皮をいているところ

蒸かしてすぐの熱いうちに皮をむいていきます。

冷めてしまうと、皮がむきにくくなるためです。

皮むきに使っているのは、フライパン返しを小さくしたような形の道具です。(ホームセンターに売ってます。)

サツマイモにこの道具を押し当て、上から下へスライドさせるとキレイに皮がむけます。

皮を向いたサツマイモ
皮をむいたサツマイモ。

黄金の輝き!
お芋の香りが「ふわぁ〜♪」と漂ってくるので、お腹がグゥ〜グゥ〜鳴ります。

干し芋の形へ〜サツマイモを裁断していきます。〜

サツマイモの裁断作業

皮を向いたサツマイモを裁断していきます。

一定の間隔でピアノ線を張った道具に、サツマイモを上から下へスゥ〜っと!

甘い干し芋を作るための干し方

裁断したサツマイモを干すところ

甘い干し芋を作るなら、絶対に天日干しです。

天日干しにすると、水分がゆっくり抜けていくので凝縮した甘みが出ます。

干し芋をアップで撮った写真

干す期間は、5〜7日間。
片面を2〜3日かけて干し、ひっくり返して反対側をさらに2〜3日干していきます。

  • 気温が低い
  • カラッと晴れた日が続く
  • 適度に風が吹く

この条件がそろうと、色がキレイでめちゃくちゃ甘い干し芋ができます。

なお、乾ききらないうちに雨が降ると、干し芋の表面が黒っぽくなり、甘さも不十分になります。

干すなら、5日連続で晴れの日が続くときを狙わないといけません。

ビニールハウスの中の干し芋

干し芋を天日干しにするなら、鳥・虫・ホコリから守るための対策が必要です。

当ファームは、ビニールハウスの中に入れて干しています。

干し芋とビニールハウス

風があたるよう、様子を見ながらビニールハウスの下に風の通気口を作ります。

天日干しすると、徐々に硬くなり色も変わってきます。

天日干しの干し芋

太陽の光をたっぷり浴びると、色は多少変化しますが甘みが凝縮されます。

干し芋の完成!

干し芋の完成

写真のような状態になったら、天日干しの干し芋の完成です!

べっこう色でやわらかく、めちゃくちゃ甘い。

天日干しは、とても手間がかかりますが、その分 甘みと深い味わいが出ます。

当ファームが販売する干し芋を見る

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農業一年生

実家で農業をしている両親が高齢のため、本腰を入れて農業をはじめることになりました。

40代後半ですが、日々 奮闘しながら農作業にはげんでます。

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